一年の災難消除と開運招福を願う
勇壮な火祭り「鬼すべ」に行ってきました

災いの象徴である鬼を、天満宮の鬼すべ堂に追い込み
煙で燻し出し、退治するというもの

その歴史は大変古く、西暦986年に
菅原道真公のひ孫「菅原輔正(すがわらすけまさ)」によって始められたそうです。
日が落ちて、すっかり暗くなったころ

赤々と火が付いた大きな松明を大勢の男性が担ぎ
町内や参道を「おんじゃ、おんじゃ(鬼じゃ、鬼じゃ)」の
掛け声とともに、火の粉を散らしながら駆け上がります

太宰府天満宮の奥にある、鬼すべ堂に到着すると
鬼すべ堂の前に積み上げられた藁の山に火が放たれ
「燻手(すべて)」が数十本の大きな団扇で扇ぎます。
堂内に潜む鬼は煙を嫌い「鬼警固(おにけご)」たちが
身の丈ほどもあるこん棒で、鬼すべ堂の壁を叩き壊します

壁の板は、決して薄いものではなく
数十人の若手がかわるがわる叩き続けて
フラフラ

およそ3時間にわたる総勢300人による攻防の末、鬼は退治され
今年一年の無事を祈る、火除けの神事は終わります。
火で炙られて、煤が付いた鬼すべ堂の壁の板は
火除けのお守りとして、見物客が持ち帰ります。
もちろん、私も頂きました


遠くから見ていても、顔が熱くなる炎を見ながら
「この鬼って、どこから来るんだろう」と独り言を言っていたら
「自分の心の中におるとよ」と、年配の燻手の男性がポツリ。
なるほど…
まだまだコロナ禍の終息は見られませんが
今年一年、皆さんが素敵な


(雅)